ハートビートナイター
船橋競馬場は2015年6月15日から冬季以外の開催日においてナイター競馬を催す事になりました。
このページでは船橋のハートビートナイターを紹介してまいりますが、生まれ変わった船橋競馬場のスタンドについても触れてまいります。
ハートビート(heart beat) ・・・ 心拍、動悸、心臓の鼓動
ハートビートナイターの愛称には、
①馬や騎手の鼓動が聞こえるような迫力あるレースを見せたい!
②観客のハートを打つような熱いレースを見てほしい!
③恋人・カップルにドキドキしてほしい!
という主催者側の意気込みなどが込められています。
というわけで、ハートビートナイターの現場である船橋競馬場に日も暮れぬうちから行ってまいりました。
この日は重賞開催日で、数々のイベントが行われました。
まずはお笑いライブステージを。
大井のトゥインクルナイターでも2014年度の重賞開催日に「おーい笑タイム」という関東の若手コメディアンのステージを開いていました。
残念ながら大井のお笑いステージは、競馬アイドルの予想大会にコメディアンが参加する形に変わり、事実上消滅してしまいました。
お笑い文化の無い関東地方において、コメディアンのステージは貴重な存在です。
船橋競馬場には、このイベントをハートビートナイターの名物企画に育て上げてほしいものです。
こちらは船橋競馬のイメージキャラクターに選ばれたキャプテン渡辺さんによる予想トークショーです。
私が訪れた日の予想トークショーでは「競馬あるある」を披露してくれ、
「馬券はまだ当たっていないのに嬉しい時。(以下自主規制)」
といったネタで笑わせてくれました。
キャプテン渡辺さんは、テレビでは窮屈そうにしていますが、この予想トークショーではキャプテンさんの本来の良さが出ていて、テレビより数段面白かったです。
ライブならではの良さですね。
なお、お笑いライブステージと予想トークショーはレースの後半において交互に行われるので、夕方以降になるとこの周辺は常に賑わっています。
日によって異なりますが、特別戦の予想になると小堺翔太さん、荘司典子さん、秋田奈津子さんら競馬ファンお馴染みのタレントも加わり豪華な予想大会となります。
このようにイベントが断続的に続き、その場所に熱気が充満し、やがて周辺にその熱が伝播していく様はハートビートナイターにしかない個性です。
大井競馬場と川崎競馬場でもイベントはやっていますが、それぞれ敷地が広過ぎたり内馬場とスタンド前が離れていたりして熱気が分散してしまいます。
ナイター競馬なんて珍しくないよと思われているベテラン競馬ファンの方も、このハートビートナイターの雰囲気は独特のものだと感じるのではないでしょうか。
中庭です。
運が良ければ、楽しいトークステージをベンチに腰掛けながら楽しめます。
予想トークショーを聞いて買い目を絞り、よし決めたと腰を上げてアタリーナで馬券を買ってスタンドへ向かう。
馬券好きにとってこの回遊は何周しても飽きないでしょう。
パドック党は馬券を買う前の下見に余念がない。
美しくリフォームされたトラックがカクテル光線を浴びて鮮やかさを増しています。
こちらは美しいトラックの上を眠たそうな馬が規則的に周回し、それをファンが真剣に見つめる様子です。
ファンはハイテンションだが馬はローテンション。いかにもナイター競馬らしい光景が広がっています。
パドック方向にスラッと伸びたアタリーナの大ウイングは照明に照らされて神秘的な白い翼に変身しました。
ナイターが開幕するまで、古い建物の中でアタリーナは浮いた存在になっていましたが、ナイターになると夜空が余計な景色を黒く塗りつぶしてくれるので、昼とは一転して、アタリーナが船橋競馬場の中心に変わってしまいます。
美しいパドック、それに賑やかな予想ステージとお笑いイベント、さらにアタリーナ前には特設グルメ屋台が登場と、船橋競馬場の1つ1つの施設が噛み合ってきました。
とてもいい雰囲気です。
スタンドも新しくなりました。
秋の深まる10月下旬以降は屋内での観戦が主となりそうです。
ご覧のようにガラス張りのスタンドになっているので、ばっちりレースの行方を確かめられます。
あれ?ここは大井競馬場のL-WINGですか?
いいえ違います。リニューアルした船橋の馬券売り場です。
役場のような船橋競馬場のスタンドがイマドキの床と天井に改装されました。
全てが新しくなってしまったわけではありません。
屋外にある伝統的な観戦スタンドは健在です。
夜風が心地よい秋の入り口の季節には、この辺りに陣取って競馬を楽しむと良さそうです。
馬を見るも良し。天を仰ぎ夜空を見るも良し。馬券で痛い目に遭い、自分を見つめなおすことなおをかし。
見所満載のハートビートナイターは、これまでの昼の船橋競馬とは個性が全く違います。新生船橋競馬と言って良いと思います。
正直言って楽しい場所に生まれ変わりました。何時間居ても飽きません。
卑近な例ですが、万年最下位だった阪神タイガースが、大金を使って補強して優勝を狙えるチームに変貌を遂げた様と似ています。
今後どう進化していくのか気になりますし、期待してしまいます。
※このページから読み始めた方は下のリンクにある場内散歩その1~3を見ていただくとこれまでの船橋競馬場の苦戦ぶりが分かると思います。