場内散歩 その5
場内散歩シリーズもこのページでいよいよ最後となります。
こちらではパドックの様子や屋外観戦エリアの雰囲気をご紹介いたします。
パドックと屋外観戦エリアは国内の全ての競馬場にある施設ですが、背景となる景色によって、その趣が変わります。
再び屋外に出ます。眩しい陽光を浴びながらはじめに目にしたものは日本中央競馬会(JRA)仕様のようなパドックでした。
朝っぱらのパドックの長閑さは全国共通です。
盛岡競馬場のパドックは実に合理的にできていて、右の矢印の奥に次のレースに出走する馬が控えていて、出番になると楕円の広場に出て周回し、本馬場へは左の矢印の動線から直接馬場にでる構造になっています。これなら馬に地下馬道を通らせる負担をかけずに済みます。
次レースの出走馬控室(?)を覗くと、いましたいました。これからレースというのにノンビリした感じです。
画像中央に馬場へ続く動線が写っています。
初めて見る競馬場の景色に遠い所までやってきた事を実感させられます。
エントランス広場・西です。
場内散歩その1で紹介したエントランス広場・東の反対側です。2階のペデストリアンデッキから撮影しました。
2階パドック観覧席からエントランス広場方向へ少し行くとペデストリアンデッキと呼ばれる休憩エリアがあります。ここは日影ができる場所で風通りも良いため、夏の盛岡競馬場はこのペデストリアンデッキが最も過ごしやすいと思います。
エントランス広場・西に話を移すと、この日は交流重賞のクラスターカップがメインレースということで特別の出店が並んでいました。それと地元バスケットチームのチアガール達も応援にかけつけていました。
ペデストリアンデッキから眺める名峰・岩手山。
岩手山は標高2,038mの日本百名山に選定されている岩手県最高峰の山です。見る角度により姿を変え、盛岡市から見ると富士山のような整った姿が見えるとの事で、上の画像はおそらく富士山のような姿をした岩手山と思われます。
因みに岩手山の南側には牛乳で有名な小岩井農場があります。盛岡競馬場の近所ではありませんが、東京と盛岡の距離を考えると、車で盛岡まで来た人は絶対立ち寄りたい観光スポットです。
小岩井農園では有名な牛乳の他に、名物牛乳ラーメン、ソフトクリーム、ジェラート、オムライスといった農園で取れる素材をふんだんに使用した料理を楽しめます。
管理人は東京に戻ってから小岩井農場の存在を思い出したので立ち寄れなかったクチです。とても悔やんでいます。
屋外スタンド。
屋外スタンドはのべ1,628席あります。昔の甲子園球場の内野席にこの色のシートがありましたね。南部杯や2014JBCといった大レースになると、ここがファンで埋め尽くされ、ゴール前の攻防に絶叫するのでしょう。
発走前の屋外観戦エリア。
第1レースから熱心な競馬ファンが熱い声援を贈っています。
素晴らしい1日になるかどうかは朝一のレースに当たるかどうかが重要です。第1レースというのは残りのレースと違い「待ってました」の思いが強くなりますから、ついつい力とお金が入ってしまいます。
秒単位で敗退している馬ばかり集まった未勝利戦で勝ち馬を当てるのはとても難しいのに、はやる気持ちに流されて数千円もぶち込み失敗する・・・。そういう失敗を経て人は成長していくのです。
金沢競馬場にもあった騎手の横断幕。競馬場と地元騎手のキズナを感じます。
金沢競馬場にもハリケーンジョッキーがいましたが、競馬業界におけるハリケーンがどのような意味なのかがとても気になります。
赤と黒のハリケーン南郷家全騎手。遠くから見ると博多華丸大吉の大吉さんに似ているように見えますが、youtubeにアップされているインタビューを見ると全然似ていませんでした。
盛岡競馬場の本馬場入場は騎手を近くで見る事ができます。
日本中央競馬会(JRA)の競馬場のような立派な設備と地方競馬が持つファンと競馬関係者の近さを併せ持っています。
盛岡競馬場はこれまで行った競馬場の中で一番居心地の良い競馬場です。これだけ良い所がある公営競技ですから何とか負債の返済に目途を立てて存続させて欲しいものですが・・・。
まずはトリプル馬単のようなハイリターン馬券の発売など他の地方競馬場が実践している成功しそうな企画を真似てみたらどうでしょうか。パクリと笑われてでも収益を上げていかないといけません(利益はその後で構いません)。
それと芝コースのある唯一の地方競馬場なんですから、馬主たちに中央競馬で活躍した芝馬の転入先として岩手競馬をPRしていくべきと思います。
かつて芝の重賞戦線で活躍した馬が多数集まれば、馬券を売らなくてもプロ野球のマスターズリーグのように独自のエンターテイメントに発展するかもしれません。
岩手県は古くから日本の馬産地として国に貢献してきた地方ですから岩手の馬産業の保護そして日本の馬産の歴史を継承する必要性は高いと思います。
2014年はJBCが開催されますから、それを契機に活力を取り戻してほしいものです。