場内散歩その1
阪神競馬場はJRAの競馬場で最も芸術性に優れた建物であると思います。
鳥の羽ばたきを連想させる大きな屋根は雨風をしのげ、かつ開放感に溢れ、機能性と快適性を併せ持ちます。
このページでは阪神競馬場への道のりと阪神競馬場内の目玉のひとつであるパドック周りを紹介いたします。
場内散歩
それでは阪神競馬場のスタンドを紹介いたします。
阪神競馬場は1つの巨大なスタンドに人と馬それに遊び心を詰め込んだ美しい建物です。東京競馬場並みに今何階にいるのか分からなくなる凝った設計です。
地域社会に開かれた競馬場を象徴するデザインで、大きな翼をイメージした屋根を施設全体に覆い、屋内と屋外の中間のような空間にパドックを取り込む構成となっています。 文:松田平田設計サイト(外部サイトへ移動します)より一部引用
松田平田設計は、阪神競馬場のほか東京競馬場のフジビュースタンド、福島競馬場、大井競馬場L-WING、香港シャティン競馬場も設計している建築事務所です。
芸術性に富んだ建物を見上げるのも競馬場訪問の楽しみの1つです。
大井競馬場場内散歩その2より。
屋内スタンドはガラス張りで視認性はばっちり。観戦席近くに外への出入り口が作られていないため、夏は暑くなく、冬は寒くありません。
美しさと居心地の良さを兼ね備えた、良くできたスタンドだと思います。
食事に関してはフードコートで摂るのが王道です。
昔に比べたらお行儀が良くなったとはいえ、座席に私物を置いたまま長時間離れるのは危険が大きいので気を付けてください。甲子園球場でも注意喚起されている置き引きに注意が必要です。
パドック
パドックは太陽の光が差し込むけれど雨に濡れない(暴風雨は除く)設計です。
仁川駅から来た人はパドックを覗きこむ形で入場するつくりとなっていて、東京競馬場と大井競馬場もパドックを見てからスタンドに入るようになっています。
馬を見るとテンションが上がる競馬ファン心理を巧みに捉えています。
すごい屋根です。
有楽町にある東京国際フォーラムの屋根を見上げた時も凄い所だと呆気にとられましたが、阪神競馬場スタンドの屋根もなかなか見事です。
屋根の下から空を眺める。
文字におこすと妙な感じですが、これが設計者が工夫を凝らした屋内と屋外の中間の空間です。
頭で描いた世界を一旦二次元の設計図に落とし、それを他人の手によって3次元の建造物にしてしまう。難易度の高い伝言ゲームを成功させてしまうのですから建築家って凄いですね。
GⅠの日の競馬中継でお馴染みの光景である競馬関係者がパドックで談笑する図。
撮影日は2014年の朝日杯フューチュリティステークスの日です。阪神競馬場で初めて行われる朝日杯だからか、関係者の数が普段より多い気がします。
関係者だけでなく競馬ファンも多いこの日の阪神競馬場。
クリスマスの時期なので上の画像中央上部に見える時計がクリスマスツリー式にデコレイトされています。
時計台の後ろに宝塚の山手にある住宅街が見える(白くなっている所)と思いますが、そこは屋外観戦エリアへ続く通路になっています。
屋外観戦エリア
訪れた日は夏のパークウィンズの日なので、屋外観戦エリアの人影はまばらです。
大阪杯、桜花賞の時期には、季節も良いのでこのエリアは活気に満ちています。
東京競馬場と比べると端から端までの距離が短いのが明らかです。その分移動が容易なので競馬場の色々な場所を楽しめると思います。
4コーナー側の端から。
美しい六甲の山並みを背景にできる分だけ美しさが増します。
改修前はここまで長かったかな?ちょっと忘れてしまいましたが、視界を遮る物の無い開放感は競馬場ならではです。
4コーナー側は競馬を離れてくつろげる場所があります。詳しくは場内散歩その2をご覧ください。