場内散歩
パドックのサイズそしてレースコースのサイズ。
限られた敷地の中で競馬を運営するためにあらゆる設備が小さく作られています。
しかし満足度もコンパクトサイズとならないのが浦和競馬場の奥深さです。
昭和の面影が色濃く残る浦和競馬場の風景をどうぞお楽しみください。
浦和競馬場の正門をくぐると右前方にコンパクトサイズのパドックが見えてきます。
正面へそのまま歩くとゴール前の観戦スペースに出ます。
グルメを楽しみたい方は左ななめ前に進むと美味しい料理を出してくれるお店がずらりと並んでいます。
グルメ情報については、浦和競馬場グルメ特集前編・後編のページに載っています。
浦和競馬場は正門をくぐると左斜め前に進むような造りになっています。
とりあえず客は飯を食ってくれという事でしょう。よくできた設計だと思います。
浦和競馬場の設計者の思惑通りグルメ地帯に足を運びたいところですが、先にパドックに立ち寄ります。
浦和競馬場のパドックは屋根がついているので雨が降っても大丈夫です。
中央競馬のパドックのサイズに慣れると、浦和競馬場のパドックがとても小さく映ります。
いったい馬はどれだけ周回するのか?厩務員さんは目が回らないのか?
といった余計な心配をしてしまいます。
サイズは小さいですがはっきりした表示でとても見易い電光掲示板。
写真を見ても、左から枠、馬、馬名、騎手名、負担重量、馬体重、増減と書いてあるのが分かるくらい鮮明です。
正門から左斜め前に進むと中庭があって、そこでは縁日さながらの賑わいを見せています。写真左側はフードコート。右側は馬券売り場になっています。
繰り返しになりますが、フードコートの賑わいぶりは、浦和競馬場グルメ特集前編、後編にて記載しています。鶏料理が美味しいですよ。
こちらは2号スタンド1階です。中庭から一番近い馬券売り場です。手書きの馬券を渡されそうな外観ですが機械化されている販売所です。
サッシ(窓枠)の素材を見ると昭和に生産されたものというのが一目で分かります。
クリーム色と若草色のツートーンの外壁塗装も昭和らしさが出ています。
古い建物というのは一般的に清潔感を欠く印象ですが、浦和競馬場は清掃が行き届いていて清潔感が保たれています。
蹄鉄を模(かたど)った意図をまるで感じない蹄鉄型の窓口。
手だけが出し入れ可能になっている窓口は後ろめたさ感を煽りますね。
この窓口ができた当時は浦和競馬場で馬券を買う所を見られるのは恥ずかしい事だったのかもしれません。
そこで客の恥ずかしさを緩和するデザインにしたというわけでしょうか。
そう考えるとインターネットで馬券を買うサービスを利用すれば馬券を買う時の気まずさを覚えずに済むわけですね。インターネットを使って馬券を買う環境を整備するのは客のプライバシーが守られる事にもつながるというわけですか。
遂に浦和競馬場の2号スタンドが解体。1,2号が姿を消し、昭和の面影を残すのは奥の3号スタンドのみとなりました。今迄感動をありがとう。
なお2号スタンド1階にあったコーヒーショップはパドック脇へ移動して営業しています。
さて場所を移し、こちらは中庭に設置されているモニター。
モニター向かって左側に見える入り口を入ると馬券売り場と休憩所それに食事処が1店舗あります。
紫煙でモヤっている館内で競馬の好きそうなオヤジさん達が遠くのモニターを目を細めながら見ています。
そこはまるで平成初期にタイムスリップしたかのような懐かしい馬券売り場の雰囲気が漂っています。
なお、その馬券売り場奥には浦和競馬場名物の黄色いカレーが売っています。カレーについては浦和競馬場グルメ特集・後編に。
「この映像装置は、周辺住民の方々への配慮により、ボリュームを下げております。」
東京競馬場の周辺にも住民はいますが、あちらの競馬場は敷地が馬鹿でかいので音量に配慮する必要はありません。
一方の浦和競馬場は、馬券売り場と競馬場レースコースのすぐ外を戸建住宅にぐるりと囲まれていて、本馬場入場の音楽を東京競馬場の音量で流すと確実に苦情が出てくる環境になっています。
ここまで住居と密接した公営ギャンブル施設をよく造ったと感心します。
競馬場運営に理解を示す住民と周辺住民に配慮を見せる競馬場側の譲り合いの精神も浦和競馬場の運営を支えている大切な柱かもしれません。
誰もいないスタンド。
別に休館でも最終レース終了後でもなく出走馬がパドックを周回している時のスタンドの様子です。
利用度の低い施設が好きなファン、例えば人気のない遊園地ファンや秘境駅ファンはテンションが上がるのではないでしょうか。
藤右衛門川という本物の川です。
浦和競馬場の中に川が流れているというのは競馬の豆知識として有名な話です。
本物の川ってだけでウリになるわけですから、現状のようにコンクリートで固めた冷たい川でなく風情豊かなものにするのも有力だと思います。
京都競馬場のように鳥が住み着けば、重賞競走の名前にもなるかもしれません。
まずは藤右衛門特別競走の創設からですが。