笠松競馬場への道
笠松競馬場から少し離れた所に笠松所属馬の厩舎が存在します。たまたま車で通りかかり発見しました。
一般人は入り込めない異空間です。好奇心旺盛な方は楽しめると思います。
ただし訪問される際は放馬事故に気を付けてください。
東名の横浜町田ICから高速に乗り、ほとんど休憩を取らなければ4時間強で笠松競馬場最寄りの一宮木曽川ICに着きます。
この日、笠松に着いたのが15時過ぎ。メインレースが15時50分で、駐車場を探す時間とそこから競馬場へ向かう時間を考えたら余裕が無いなあ・・・、なんてことを考えながら下道を走っていると、競馬場まで残り2kmちょっとの所で不思議な場所に入り込んでしまいました。
鉄条網が張られた高めの塀で囲まれた一帯。人と車が全く行き交わない広めの道路。往来の無い道路の交通整理をする警備員。生活音もものづくりの音もしない。
怪しさ満点のエリア。急ぎの道中ですが何があるのか気になって仕方ありません。
「もしもし。ここはどういった場所でしょうか?」
警備員に尋ねようと思ったら、警備員から停車せよのジェスチャーが。すると直後に馬がカポカポカポと歩いてくるではありませんか。
そう。ここは笠松競馬場の厩舎施設のある敷地内だったのです。
至る所に「馬」の看板が壁に貼られています。
この一帯は競走馬が公道を通って競馬場を行き来するとても珍しい場所です。浦和競馬場にも馬が横断する場所はありますけど、あれを大規模にした感じです。
「なにこれ珍百景」に誰か応募してはいかがですか。
白いパイプ状のガードレールの先は馬専用道路です。
馬を公道と隔てた場所を歩かせ安全を図るねらいですが、時として馬は人間ひとりでは制御しきれない力で暴走する事があります。
2013年10月28日に笠松競馬場から逃げ出した競走馬が軽自動車と衝突し、衝突された軽自動車は直後に対向車線を走る乗用車とも正面衝突をする事故がありました。
この事故により軽自動車に乗っていた男性と競走馬が死亡しました。
死亡事故になっていませんが、過去に同様のアクシデントが起こっていて、笠松競馬は危ないから廃止せよとネットで主張している心無い第三者も現れているようです。
人の命を奪う事故が起きた。だから廃止してしまえ。という理屈は単純明快、筋も通っていて、主張した側も良い事を言った気になるものです。
ですが、数の問題では無いのを承知で言うと、笠松競馬を楽しみにしている人、生活の糧を得ている人はそれ以上の数に上るわけです。
笠松競馬の事故の件に関心のある良識派は、廃止する理由の沢山ある笠松競馬を存続させるにはどうしたらよいか、という難しい理論構成に敢えて挑んでいただきたいものです。
笠松競馬の厩舎側から向かうと木曽川の土手道路の外側に着きます。土手道路の1本北を通る道路沿いに無料駐車場があります。競馬場の北側に停めると笠松競馬場の東門から入る格好になります。
土手道路の内側を走る細い道を競馬場に沿って走れば競馬場の西側にある無料駐車場に着きます。ただしちょっと歩きますので時間に余裕が無ければ、北側の駐車場に停めて東門から入場する事をお勧めします。
笠松競馬場は木曽川の河川敷に造られていて、土手から見ると写真のように競馬場を見下ろす形になります。遠くに着順掲示板と観戦スタンドが見えます。写真で見るほど離れていません。あっという間に競馬に熱狂する空間が現れます。